正規も並行も時計自体は同じものです。
お店に並ぶまでの流通経路が違うので値段や信用に差が出ます。


正規と並行の違い

正規店 並行店
値段 正規店は定価販売なので高いです。正規店は安心をお金で買うことができます。 並行店は割引価格。50万円の時計が35万円くらいで買えることがあります。時計によって違いますけど3割くらい安く買えたりします
流通 正規の時計はメーカー直送。別のお店は間に入りません。 並行店の仕入れ先は海外の正規店など。日本より安く買える国で新品を買い付け
サポート 正規はもちろんメーカーの公式サポートが受けられます。メーカーによっては修理代が割引 並行店で買ってもメーカーの公式サポートが受けられます。ただし特定のメーカー(フランクミュラー)は修理拒否
偽物リスク 正規店で偽物は混じりにくい。仕入れがメーカー直送のため 並行店でも偽物が混じる可能性は低いです。主な仕入先は海外の正規店(メーカー直送の店)ですから。

正規品とはメーカー直送で売られる時計

正規品とはメーカー直送で売られる時計です。製造されてからお店で売られるまで間に入る人間がいないので信用度が高いです。販売場所は百貨店やメーカーと契約した時計屋など。定価販売なので高いです。

並行品とは海外で安く買い付けて日本で安く売る時計

並行品とは海外の正規店などで安く買って日本で安く売るお店です。日本に持ってきた後どこで売るかというと時計専門店や家電量販店などで販売されます。新品が割引価格で買えるので人気があります。

並行店でも偽物が混じる可能性は低いです。主な仕入先は海外の正規店(メーカー直送のお店)ですから。

値段の違い 正規は定価 並行は3割くらい安い

時計は同じものなのに値段が違う理由はメーカーと契約している正規店はは定価販売の義務があるので高くなります。値段は高いですけどこれは安心料だと考えましょう。メーカー直送という安心をお金で買うことができます。

並行店で売られている時計は定価義務が無いので割引販売が可能です。正規で50万円の時計が35万円で買えたりします。

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並行時計の仕入は日本より安い国で時計(本物)を買い付けます。さらに一度に大量に仕入れていることを条件にして通常より安い卸価格で仕入れています。安く仕入れることで安く販売できるわけです。

ただし為替の影響次第で状況が変わることがあります。円安になると並行時計の価格が上がるので正規との価格差が小さくなることもあります。

為替の影響で並行時計の価格は変わりますけど

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為替の影響は難しく考えないほうがいいと思います。自分の買おうと思っている時計の価格差だけを調べれば大丈夫です。正規で何万円なのか?並行で何万円なのか?その価格差だけに注目します。

今現在、自分が買おうと思っている時計の値段だけ考えれば大丈夫ですから。

為替の影響で値段がどういう風に変わるか一応解説しておきます。円安だと並行時計は高くなり、円高だと並行時計は安くなります。海外から仕入れてくるので為替相場次第で仕入れ価格が大きく変わってしまうのです。


円安だと仕入れ価格が上がるので販売価格も高くなります。逆に円高だと仕入れ価格が下がるので販売価格を下げることができます。為替相場は状況がコロコロ変わりますのであまり難しく考えないほうがいいです。

サポート体制に違いはありません

意外なことにサポート体制に正規も並行も違いはありません。時計が本物であればどこで買った時計でも同じような保証内容になっています。購入場所に関係なく故障したときはメーカーの公式サポートセンターで面倒をみてもらえます。ただしフランクミュラーの場合は並行店で買った時計だと修理拒否になることがあります。それ以外のメーカーであればサポート体制に差はありません。

[メーカー別サポート情報]

〇 ロレックスの保証は正規も並行も同じ 修理費も同額
〇 オメガの保証は正規も並行も同じ 修理費も同額
×フランクミュラーは並行修理拒否、購入は正規店で
〇 ブルガリ正規並行区別無
△ タグホイヤー正規修理代割引、並行でも修理受付
〇 セイコー正規並行区別無
〇 IWC正規並行区別無し
△ ブライトリング正規修理代割引、並行でも修理受付
〇 パネライ正規並行区別無
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〇=正規も並行も同じ扱い
△=正規だと修理代が安くなる。並行も公式修理受付
×=並行は修理拒否。正規以外のサポートはしない

偽物が時計屋で売られることはあまり無い

時計の偽物はたくさん流通していますけど、時計屋で偽物が売られることはあまり無いです。偽物が売られる主な場所は、店を持たない個人売買・定価の1/100くらいの値段の怪しい店・繁華街の路上販売など。何かあったときにすぐに逃げられる場所で売られる高級時計は危険です。

実は、偽物が本物として売り出されることはレアなケースなのです。偽物を売る店のほとんどは「これは偽物です」と宣言して堂々と売っています。本物と偽ってコピー品を売ったりすると確実に通報されますから。

正規店と並行店 偽物リスクについて

正規でも並行でも時計専門店であれば偽物はほとんどありません。さっきも言いましたけど偽物が売られる主な場所はすぐに逃げられる場所です。ちゃんと実店舗を構えて手堅く商売しているお店であればリスクが小さくなります。

店選びのときは長年続いているお店で買うとリスクがさらに小さくなります。偽物を売るような店は噂が広まる前に逃げるので店が長続きしません。時計屋が創業〇〇年というのをアピールする理由がこれです。長年営業しているのに潰れていないのは本物を扱っている証拠というわけです。それと、できれば有名店であるといいです。有名店だと何か悪いことをすればあっという間に噂が広がるので不正行為は難しかったりします。

一番危険なのは「よく分からないけど安いから買っちゃう」ことです。危なそうな場所には近づかないようにして時計専門店で買うようにすればリスクはかなり少なくなります。自分が買い物する店についてよく知っておけばリスクを小さくすることができます。

まとめ 正規店は安心感 並行店は値段が安い